怪我からの復活
代田建紀(以下代田)というプロ野球選手がいます。
2002年にヤクルトを解雇され、テスト入団でロッテにやってきました。
代田の持ち味は球界でも一、ニを争う俊足。2003年のシーズンは
前半こそ出番が無かったものの後半になると徐々に起用されるようになり、
消化試合となった時期ごろから、ちょくちょくスタメンで起用されるように
なりました。来期を見据えた起用で球団としても期待していたようですし、
私も個人的に注目していました。
そして2003年10月12日のシーズン最終戦。私は千葉マリンにいました。
その日も1番センターでスタメン出場した代田は、第3打席でショートゴロを
打ちます。普通の選手ならアウトの打球ですが、その俊足をとばして一塁を
走りぬけ・・・ようとしてファーストと激突、そのまま退場していきました。
「アキレス腱断裂」「じん帯損傷」 足を武器にしている選手にとって致命的
ともいえる大怪我です。球団はその怪我を理由に解雇。怪我をしているので
秋の入団テストも受けられません。他の選手であれば、引退を決意する時
なのかもしれません。
しかし、某野球雑誌の「退団選手リスト」にこう書かれていたのを
今でもハッキリ覚えています。
<選手名>代田建紀
<進 路>現役続行希望
月日は流れ2004年11月9日、合同トライアウト(複数球団が合同で
開催するテスト)に参加した代田に声をかけた球団は・・なんとロッテでした。
その足の速さと守備の良さにバレンタイン監督が興味を示したのです。
確かに怪我をしたときは前任の山本功児監督。今年から指揮を執った
バレンタイン監督は代田を初めて見たんですよね・・・。
11月18日、代田はロッテに戻ってきました。
「後悔だけはしたくなかった。やめることも考えたけれど、大好きな
野球だから、後悔すると思った。とにかくやれるだけやろう」
がんばれ!代田建紀!!!