任天堂、3ヶ月毎にシャープと日立に合見積をとり価格を下げさせ続けていた…DSの価格はその間据置き(痛いニュース)
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1098190.html
ニンテンドーDSの液晶についてシャープと日立ディスプレイズがカルテル(値引き合戦にならないように、会社同士が裏で協定価格を決めること)を結んでいたというニュース。
カルテルは犯罪行為なので普通に考えればシャープと日立ディスプレイズが悪いという話なのですが、この記事では任天堂が悪いという論調です。
任天堂は二社に対して3ヶ月ごとに合見積を行っていた。そしてそのたびに納入価格が下落する傾向にあった。これがどういうことかわかるだろうか?3ヶ月ごとに二社の利益は失われ、任天堂の利益は増えたのだ。
ニンテンドーDS Liteが発売された時には既に(製造)価格の下落が始まっていたのだ。しかし、実際の値段はどうなっただろうか?あがっているではないか。
つまり
①任天堂の過剰な合見積が両社を疲弊させ、カルテルに走らせた
②仕入れ価格が下がっているのに本体価格に反映させずに利益を得ているのが悪い
ということらしい。
え、なんで?
まず①。営利団体である以上、仕入れを下げて利益を確保するのは当然。合見積はとって当然だし、他社の価格も見ずに1社に発注するなんてあり得ません。シャープ、日立両社は値下げ合戦の末に利益率1%というところまで追い詰められて〜ということらしいのですが、製造業で利益1%というのはどう考えても健全な状態ではありません。なんでこんなことになっているかというと、品質、納期などなどのその他要因で差別化を図れず「値引きでしかメリットを出せなかった」ということ。法を犯してカルテルを結ぶ理由にはなりません。
任天堂ハードは様々な企業の部材を組み合わせて作られていますが、中には「その会社でしか作れない部品」というものも多数あります。これこそ「価格以外でのメリット」であり、その会社は価格で勝負をしなくても良いので高収益が得られるのです。
では②。仕入れ価格と本体価格の差による利益は任天堂としては重要なことですが、市場では関係のない話です。重要なのはその本体価格が市場的に適正価格かどうか。本体が売れなければ利益を削ってでも本体価格を下げる必要がありますが、ニンテンドーDSは16,800円でも消費者が魅力を感じて買っているので、それが適正価格といえます。そもそも利益率が〜なんて言うのであれば、最新型のPS2なんてDSを軽く凌駕する利益率だと思いますよ。
ニンテンドーDS Lite ジェットブラック【メーカー生産終了】
- 作者: 未定
- 出版社/メーカー: 任天堂
- 発売日: 2006/09/02
- メディア: Video Game
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