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楽天モバイル成功への壁

寡占化された日本の携帯電話ビジネスに飛び込んできた第4のキャリア「楽天モバイル

SNSでの反応も、絶賛している人もいれば酷評している人(主にサポートセンターに繋がらないなどの不満)もいて様々な状況です。

他の楽天のサービスとのシナジーを図るだけなら格安SIM業者としてシェアを伸ばす道もあったのですが、あえてこのタイミングでMNOキャリアとして1から全国にアンテナを立てていって、果たして黒字化出来るのか。非常に興味があります。

大手3キャリアの談合のような寡占化を打ち破れるかもしれない存在として、楽天モバイルには非常に期待しています。そこであえて、この先楽天モバイルが超えないといけない3つの壁について個人的な見解を書いていきたいと思います。

 

MVNO楽天モバイルからの移行の壁

現在、新規での契約は停止していますが、MVNO楽天モバイルも並行でサービスを行なっています。この点について三木谷社長は「1年で70%くらいは(MNOに)移行してもらいたい」 そして「格安SIM楽天モバイルの終了時期はユーザーの移行を見ながら判断する」とコメントを出しています。MNOとMVNOを並行で提供するのは回線提供元のドコモからも批判されており、いつまでも続けるわけにはいきません。

ですが、この70%という数字はかなりハードルの高い目標だと思います。端末を買い替えないと移行できないユーザーが相当数いるからです。iPhoneを筆頭に端末の動作検証・システムのバージョンアップのスピードを上げて対応端末を増やすか、移行ユーザーには端末を特価で販売する(orポイント還元する)などの施策を行わないと、フリーテルから事業買収してまで*1伸ばしたMVNOのシュアを、サービス終了と共に他のMVNOサービスに奪われかねません。

 

②人口カバー率70%の壁

楽天基地局が整備されていない地域については、au回線をローミングで使用する形となっています。これにより現時点で全国5000箇所程度の基地局でも楽天は全国でサービスイン出来たわけですが、長年基地局を積み上げてきた大手3キャリアとは大きな差があります(ドコモは20万超、auソフトバンクは10万超)

au回線で使用されたパケット使用料はもちろんauに支払わないといけないので、楽天としては一刻も早く基地局を増やす必要がありますが、問題はそこだけではありません。

auとのローミング契約には

都道府県毎に楽天モバイル株式会社の自前エリアの人口カバー率70%を上回った時点で両社の協議を以て、各都道府県のローミング提供の継続・終了を決定します。

という条件があります。あくまで協議を以ってということですが、各都道府県ごとに70%を超えた時点でauローミング回線が使えなくなる可能性があるのです。

携帯黎明期の頃ならともかく、人口カバー率70%は他と比べて相当低い数字です。「今まで生活圏で使えていたのに使えなくなった」というユーザーが続出する可能性があります。

au楽天と他の分野で協業しているので、70%を超えたからと強制的にローミングを止めることはないでしょうが、au回線にいつまでも依存できないというのも事実です。

 

③1年間無料の壁

自分もそうですが、「1年間無料だから」「1年間無料なら、端末を買ってもお得(または既に楽天モバイルが使える端末を持っていた)」ということで申し込んだユーザーは現状多いと思います。楽天が動作保証していない端末でも、人柱として契約したり、その人たちがネットで公開した情報を見て契約したり、、つまり比較的リテラシーが高いユーザー層です。そのようなユーザーは既に格安SIMを使っていたり、各キャリアを渡り歩いてきていたりと、キャリア変更に慣れた(抵抗感のない)ユーザーです。

三木谷社長は年内に300万人を目標にしているとコメントしていますが、1年間の無料期間が終わったとともに解約するユーザーも一定数いると思います。それらのユーザーを有料ユーザーとしてつなぎとめるだけのサービスをあと1年で構築できるか。これも大きな課題だと思います。

 

冒頭にも書きましたが、寡占化した携帯業界に風穴を開ける存在として、楽天モバイルには非常に期待しています。いまや大手3キャリアとなり他と横並びのサービスを展開するソフトバンクもかつてヤフーBBでADSL市場に殴り込みをかけて価格破壊を起こしました。その時の再来を期待しています。

*1:買収時に債務も一緒に引き継いでいる。1ユーザーあたり約1万円で買い取った形